例えば夕食の余りを弁当に詰めるように。
吹き出した血が、びしゃびしゃと跳ねた。
それがどうにも見慣れた光景に見えたから、私はただぼんやりと見つめる。
倒れ伏したあなたの傷口からは絶えず血液が流れ出して、床をてらてら光らせた。
おそらくは救急車を呼んだ方がいい。
先に死んだあなた達はすっかり身を固くして、冷たく横たわっている。
錆びた蝶番が僅かにきしむ音。ドアが開く。
次のあなたが来た。
あなたが言う。
正直なところ、私は随分あなたの死に慣れてきてしまっているけれど。
それを言うとあなたは傷付くだろう。
「こんなに次々死なれてはね」
あなたは私に心中を求めている。 私の自由意志からなる心中を。
一番最初にあなたが死んだ時は、確かに死んでしまいたいほどの衝撃があった。
しかしこんな風に次々にあなたがやってくるものだから、どうにも感情の置き場がない。
「困ったな」
あなたは言う。本当に困っていそうな顔で。
「話し合いで解決できないことはあるけれど」
ポットに湯を注ぐ。ティーバックを放り込む。
そのままテーブルに置く。
「そうだね、そうかも」
椅子の足が床に擦れる音。
「話し合いで解決できないことはあるけれど」
あなたは私の目を見て、頷く。
読んでないけど、デリヘル出てこないの?面白い?