被告が刑事裁判中に死亡した場合は公訴棄却となり判決はでないらしい。
氏はおそらく判決前に亡くなられるので、有罪にならないままの無罪の人として以後語り継がれるのだろう。(この事件以前に有罪判決を受けたかは知らない)
裁判とは存命中の人間の有罪・無罪の判断、有罪なら量刑の判断をするところらしいので死んだら裁判を続ける意味がないのだという。
然るに、われわれが修飾的に大悪人や犯罪者、極悪と言う言葉を使っても、存命中に裁かれなかった人は(死後の評価は別にして)無罪の人ということか。
具体的に誰とは思いつかないが、ヒトラーや毛沢東やポル・ポトあたりが国家単位で悪そうなことをしたと言われそうかつ死亡状況が受刑以後ではなさそうな人だろうか。
こと独裁者と言われそうな人はその立場から裁かれる前にこの世を去ることができるのだろ。
民主主義国家でも韓国の廬武鉉元大統領も自殺により逮捕を逃れることが出来たそうだ。
日々のニュースでは推定無罪を意識し容疑者を不当に扱わないようしていても、歴史上の人にはなかなか考えが及ばなかったと反省することろだ。
余談だが、そうなると近代法が成立した以後の世界最大の犯罪・犯罪者というのはイメージよりも小さなものかもしれないと思った。