家に帰ったら、壁にそのような箇条書きがあった。
ある日、突然のできごとである。
これは何かと母に尋ねたら、父の貼り紙だと返ってきた。
これは何かと父に尋ねたら、毎日読みなさいと返ってきた。
幸いにして食卓での斉唱などを強要されることはなかったが、それだけだ。
父親の言動はあまりに急で、しかし箇条書きは剥がされることなく、日に日に行為は激化する。
そのような話を、わたしはそれまでに聞かされたことがなかった。
資産も家業も何もない我が家であなたは急に何を言いだすのかと、尋ねられたらよかったのだが、あいにく新品の条項には、父を敬い従うことが、はっきり提示されていた。
おじの家を訪ねては、
「これはおまえのおじの長男(二人姉弟の弟である)のものになる」
「これは長男である俺のものに、ゆくゆくは俺の長男であるおまえの弟のものになるということだ」
常日ごろ私に対して、つき従うことに向いていないとか、反抗的な精神性だとか、そうした評価を的確に下してきたわりに、今回のことが原因で私から見放されるとは、毛頭思いつくこともできなかったらしい。
大学進学を機に、私は弟か祖母の冠婚葬祭でもないかぎり帰らないと宣言して家を出た。
その間に、父は彼自身の実家とも、母の実家とも関係を悪くした。
父は三人兄妹の兄で、二人の妹がいる。
うち末の妹の息子たちは、たいそう祖父母に愛されていた。
軽度の認知症か統合失調症の可能性は・・・ 精神障害というか、キチガイでは・・・
精神的に多少参っていたところはあったと思う。 当時の父は、時勢にのまれるように失業して、私が家を出るまで再就職に至れなかった。 母の実家(ひいては親族)との不仲も、失業...
お疲れ様。質悪い人間は切るしかない。いい人生歩んでね。