流石はエヴァンゲリオンだと思ったね。
旧劇の終わり方に対して、こうすればいいんじゃなかったの?という
アンサーみたいな作品がたくさんできたじゃない。
まあ今回の新劇はそういう要素を沢山取り込んだものなんだけど、
そういうアンサーがたくさん作られたけれど、
そういうアンサー達が全く手を出さなかったのが、
なかにはあったのかな?
こうすればよかったんじゃない?というアンサーを出したものが。
多分なかったんじゃないかな。
あれは触れていはいけないもの赫奕たる異端的なものがあったのではないかな。
だから、今回の新劇では自ら、あの演出はこうしておけばよかったんだよなというアンサーを自ら創造じている。
それがすごくハマっている。
旧劇でもアンサー作品でもあった、ゲンドウな人が人見知りでただ単に死んだ嫁はんを生き返らせたいという独白のシーン、
あの一種シラケるシーンを、見事に止め絵の連続という演出でむしろ映像体験的に引き込まれるシーンへと脱皮させている。
見事としか言いようがない。
旧劇でも同じような演出があったが、当時は正直格好つけてるだけだみたいな印象しか無くて有効に演出手段として活用されていなかった。
それを独白というシーンに叩き込むことで見事な快感映像体験へと昇華させている。
それにしても庵野氏は真面目な人なんだなと思うよ。
こんなクソ面倒くさい映画をつくるのなんて、
ただただ苦痛しかなかったんじゃないか?と疑問を持つのだけど、
そういうのが好きなんだろうか。