ASKAさん。
天井裏に設置している (ことが多い) ルーター (ホームゲートウェイ) にグローバルIPアドレスが振られていることは事実だし、過去の接続記録から、あるIPアドレスがどのへんのエリアに配布されているかはおおよそわかるけど、この2つの話題は、本来直結はしないよなぁ。
陰謀論に取り込まれる人って、こういう断片的な事実 (天井裏にルーターがある、IPアドレスと地域はおおよそ結びつく) を勝手にリンクさせて、そこをつなぐストーリーを作っちゃうんだろうね。
心理的に、自分に入ってくる情報が整理されていないと落ち着かない、というのは誰でもそうだろうけど、結びつかないものを無理やり結びつけようとする時に、「つながっていないものを実はつなげている」陰謀 (もちろん実在しない) を作ってしまうんだろうね。「妖怪」も、自分が体験した事象と、自分の知識を無理やり結びつけようとした結果だろうし。
いまは、世界中の情報が大量に入ってくるわけだから、それらをつなげようとすると、ストーリーか、あるいは自分自身が破綻してしまう。そんなに、世の中なんでもかんでも連動していないからね。普通の人は、ストーリーが破綻したときに、「やっぱりそんなことはないか」と破棄できるけど、そうでなく、自分自身のバランスが破綻した人が、ストーリーを無理やり成立させるために陰謀を仮定してしまう。そしてそれを、自分にとっては正しい理解だから世間に発信してしまう。すると、同じようにストーリーではなく自分が破綻した人が、「これが自分が気付かなかった本当のストーリーか」と飛びついてしまう。そして増幅、拡散していく。