大学一年のとき、なんとなく帰省するのがめんどくさくて下宿でひとり年越ししたんだけど、三ヶ日でちょうど食料が底をついてしまって、スーパーに買い物に出た。
スーパーマーケットといったら資本主義の象徴みたいなもので、当然年中無休であろうと当時は思ってて、なんの不安も抱かずいつも通りに下宿を出たんだが、急な坂を降りた先にある最寄りスーパーの大きなガラスドアにデカデカと張り出された「1/1〜1/3までお休みさせていただきます」の掲示の前でしばらく立ち尽くすことになった。
たしか近くにあったマクドナルドは普通に営業していて、そこでナゲットか何かを買って帰ったな。
それで次の日、やっぱり食料がないのは良くないなってことで、駅の方まで歩いてスーパー行脚をしたんだった。駅前商店街の店がもうことごとく年始休業状態で、昼間なのにシャッター降りまくりのアーケードがなんだか新鮮だった。店がやってないから人通りはいつもより少ないんだけど、純粋に通路でもあるからゼロってわけでもなく、なんとなく弛緩した格好の爺さんなんかがボケっと歩いている。
俺も年始に意味もなくブラついているバカ大学生に見えてるだろうな、まあ事実だな、と思いながら駅近くのスーパーを回って、たしかひとつだけ開いてるところを見つけておおいに助けられた記憶がある。
今年年始スーパー閉めてるよ