2020-08-18

「おじいちゃんおばあちゃん戦争体験を聞こう!」

一番苦手な宿題だった

戦争の話が暗くて悲惨から嫌というわけではない

しろその逆だ

父方の祖父母は双方とも自分が生まれる前に死んでおり、母方の祖父自分が小さい頃に死んでいる

したがって母方の祖母の話を聞くことになるのだが、祖母田舎農家出身なのだ

田舎から空襲なんてされない

B29の姿を仰ぎ見たこだって数回あるかないか程度らしい

農家から食べ物に困ったことなんてない

戦争が始まって3年目だか4年目だかの年は豊作だったらしい

だって食べられたのだというんだから教科書や授業で習う戦争体験やら、メディア流れるような悲惨雑草を食べるしかないようなひもじさとは全くの無縁だ

そして祖母の家は裕福な家で、祖母もあの時代で女の身で大学を出ている

ますますひもじさとは無縁である

要するに、先生たちが求めているような凄惨陰鬱な「悲劇」を祖母一切経験していないのだ

出てくる戦争らしいエピソードといえば、男手を軍に取られて収穫が大変だったとか、その程度の話なのだ

それを新学期に発表する

先生たちからは「昔の暮らしじゃなくて戦争お話が聞きたかったな〜」と言われる

仕方ないじゃないか凄惨戦争祖母経験していないんだから

戦争悲惨だって皆に平等に降り注ぐわけではない

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