2020-03-23

動物虐待凶悪犯罪に繋がる」という言説

この説の根拠犯罪者プロファイリングを創始したロバート・K・レスラー言葉

殺人者の始まりは、ほぼ動物殺害拷問に端を発している」とされている。

複数動物愛護系サイトでこの文が引用されているのを確認した)

だが、奇妙なことにレスラー氏の著書を読んでもそのような記述はまったく見当たらない。

というより、レスラー氏が連続殺人鬼シリアルキラー)が生まれる遠因として指摘したのは

「幼少期を崩壊過程で過ごすこと」であり、調査したシリアルキラーのほぼ全員がこの特徴を持っているという旨のことを「FBI心理分析官」で語っている。

いやいやいやいや……巷間に流布している「動物虐待=凶悪犯罪原因説」と全然違うじゃないか。どうなっている?

詳しく調べてみると、ロバート・K・レスラー氏が言ったことになっている、

殺人者の始まりは、ほぼ動物殺害拷問に端を発している』

という文の出処を辿っていくと、

世界動物愛護団体が「ロバート・K・レスラーがそう言っていた」という伝聞調のソースを挙げている記事に行き当たった。

しかし、辿れるのはそこまでで、レスラー氏本人が言ったというソースは見つけられなかった。

まり典型的な『孫引き』だ。

FBI捜査官と何の関係も無い動物愛護団体が勝手捏造した言説が

一次ソース確認することな拡散されていった結果、

レスラー氏が言ってもいないことがあたかも言ったかのように捻じ曲げられてしまったようだ。

一次ソース確認重要性を再認識させられる一例だと思う。

  • 医学部の人って鶏肉で縫合の練習をするんだろう じゃあ殺人犯が動物を虐待するのもだ 虐待が目的じゃなくて肉を刺す練習だろう 血で切れないとか肉に差し込んだら抜けないというか...

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