2019-02-22

大学入試問題

かつて私が受験生だった頃、受けた某大学英語問題にこんなものが出た。

あなた宇宙人と会ったら何を話しますか。英語で書きなさい。

こういう問題一見難問奇問の類だと思われるかもしれないが、英作文の問題としては悪くないと思う。要するに、

というわけだ。私が現役の頃に受けた大学なんて、英語試験は長文読解と英作文しかさないので有名だったのだけど、かつて大学試験をする方に回っていた身として言うと、これだけで英語力もロジカルな力も丸裸にできる。それは間違いない。ただ採点は手間がかかるわけだが。

さて、今私は私塾経営していて、今年某国立大学を受験する生徒を抱えている。この子センターでとんでもない高スコアを叩き出し、私立受験(滑り止めだがミッション系の結構高めの大学)はセンター利用で楽勝の筈だった。私立の結果が出る日になっても連絡がないので、授業に来たときにつかまえて聞いてみると、つまらなさそうに、

「え?私立ですか。受かりましたよ」

「そうか。まああのセンターの点数だったら……」

「ああ、僕、センター利用と一般受験とどっちも出してたんですけど、どちらも受かりました」

と、ここでニヤーっとしたのだった。

「そうそう、先生、長文がですね」

「難しかった?」

「いえ、問題としては簡単でしたけど、テーマが……」

「どういうテーマだった」

彼は再びニヤーっとして、

ハゲについて、でした」

問題作成者に対して興味をそそられるテーマ設定である作成者ハゲなのか、逆にハゲ嫌いなのか、あるいは研究テーマとしてそういうことを扱っているのか(この生徒は社会科学系を志望している)。まあ、そういうところでストレスを晴らすものですよ、問題作成者ってのはね。ニヤーっとした生徒に、君のアカデミックネタ第一号だな、と話したのだった。

余談だが、私はハゲてないからな。

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