フット・イン・ザ・ドアとは、セールスマンが片足をドアに入れて閉まらないようにし、そこから商談に入っていくことに由来する。
いったん小さな要求を呑めば、次に大きな要求をされたときに断りづらくなる、という心理を利用した交渉術のことである。
「小さな要求を呑んでしまえば、次にはより大きな要求が来るに違いないので、最初の要求を受け入れてはならない」という論法のこと。
こちらは「ドミノ理論」とも呼ばれ、その過程で論理の飛躍が起きやすい詭弁の一種とされる。
つまり「危惧がある」というだけでは駄目で「その危惧は妥当か」という検証が必要なのだということだろう。
たとえば「違法サイトのブロッキング」の問題はまさにこれである。
反対派は「いちど違法サイトをブロッキングしてしまえば他のサイトもブロッキングされるだろう」と主張する。
賛成派は「違法サイトをブロッキングしても他のサイトはブロッキングしなければよいじゃないか」と主張する。
確かに「著作権違反サイトをブロッキングすれば、たとえば政府を批判するようなサイトもブロッキングされるようになる」というのは飛躍しているように思える。
いわば「泥棒を逮捕すれば政府を批判した者も逮捕されるようになる」というようなものだ。
一方で、児童ポルノのブロッキングが決まったあとに、著作権違反のブロッキングが要求されているのだから、実際に要求は拡大しているじゃないか、とも思える。
はてなーの皆さんにおかれましては、ただ「駄目に決まっている」という態度を取るのではなく、「その危惧は妥当か」という検証をしてほしいのです。