2018-04-16

昨日の夜、彼がAVを観ていた。

普段は、彼はひとりでAVを観ているけれど、この日は「観てもいい?」とからかうように訊いてきたから、あまりいい気持ちはしないけれど「いいよ」と答えた。

嫉妬深い私を気にして「怒らないの?」と訊いてきたが、「大丈夫」と答えた。本当に大丈夫だと思ったから。

私も隣りで横になりながら一緒に観た。AVとは不思議もので、男性は興奮するのだろうけれど、女性の私は何も感じない。ただただ、女優容姿自分を比べてしまう。私は胸が小さいのだ。

飛ばし飛ばし、いろんなAVを物色していた彼が、ひとりの女優ゆっくり観始めた。美人巨乳で足の長い女優だ。複雑な気分になる。私とは真逆のような気がしてくる。あぁ、本当はこういう女性が好みなのかな、と。

敏感な彼は、私が不機嫌になったのを、言葉を発していないにもかかわらず、すぐに察知した。

「怒ってる?」

大丈夫

「隠してもわかるよ」

「うーん、ちょっとだけ複雑」

「なんで?」

だって、私と真逆だよ」

「なにが?」

「この女優さんは私と真逆

AVAVだよ。比べたりしない」

「そっか」

会話をしながら、頭ではわかっているけれど嫉妬心は消えない。ああ、私って本当に嫉妬深い。

ほかの女性はどうなんだろう? 私の友だちはサッパリした性格女性が多く、私の嫉妬深さは彼女たちの会話のネタになるくらいだ。おそらく私は一般的女性より嫉妬深いのだろう。

機嫌を損ねた私を気遣ったのか、彼はAV鑑賞をやめた。

おやすみ

おやすみ

いつもならお互いくっついて眠るのに、そっぽを向いたまま。ケンカをした夜にはよくある体制だ。あーぁ、しょうもないことでケンカなっちゃパターンかな。でも……AVを観てほしくない……いや、一緒に観なければよかった。

気持ちを切り替えて寝てしまおう、と思ったときに、彼が寝返りをうって、横を向いて寝ている私の横腹あたりにそっと手を乗せた。「仲直りしようね」の合図。わかっている。

けれど、すぐ意地になってしまう私は、無視して寝たふり。いつも後悔するくせに、意地になってしまう私の性格は、もう治らないのだろう。

そうこうしているうちに眠ってしまい、朝になる。起きてからはお互い(少なくとも私は)、いつもよりテンションが低い。

いってらっしゃいと見送って、帰ってくる頃にはお互い元通りになっているといいな、と思いながら仕事をする。

すると、彼からLINEが来た。普段仕事が終わるまで私用でスマホを触らない真面目な彼。「お!」と思って開いた。

が、事務的な内容だった。

付き合って2年が経つのに、LINEひとつドギマギしてしまうのは、本当に彼のことが好きだから

部屋にひとり。はぁ。

そうして過ごしていたら、さっき彼からまたLINEが来た。もうぬか喜びはしたくない。慎重にスマホの画面を覗く。

そこには「なにしてる?」の文字

あぁ、愛おしい。あぁ、大好きだ。

気にしてくれていたんだ。私だけが彼のことを大好きで、私だけが空回りしていたわけではないんだ。そう思えた。

でも、やっぱり意地になってしまう私は、まだ返事をしていない。でも、これを書き終わったら返信しよう。

「これからあなたの大好きなカラアゲ丼を作るところだよ」

  • うんち

  • えいえい!怒った?

  • お前働いてないの?

    • 悪さを働いてるだろ! いい加減にしろ!

    • わかりづらかったですね。 私は自宅でデザインの仕事をしていて、彼は会社勤めです。

  • AV女優なんて大抵顔も体も整形しまくりだし、大体の人にとっては2.3次元くらいの存在感だろ。エロ同人誌見てるのと変わらんわ そんなのによく嫉妬できるな

  • 俺は毎晩見ているが誰も嫉妬なんかせんぞ

  • 表に出すか出さないかだけで、嫉妬深くない女なんてこの世に存在しない

  • 好きなAV女優より魅力的な女性と付き合ったことがないわ、そういや。

  • 本当は怖い話に思えて仕方がない

  • AVってそんな映画見るみたいなノリで見るもの?

  • や~~~い貧乳短足女~~~~

  • から揚げ丼とはマニアックなプレイするんですね

  • これの記事末の広告ににゃんこ大戦争が出てきてまったく大戦争だなと思った

  • AVをみせて恥ずかしがらない AVをみてセックスに持ち込んでない AVをみてシコってない AVをみせて同じプレイを要求していない お前の彼氏は恥じらいも性欲ないみたいだが、本当に実在...

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん