とにかく家に帰りたくなくて、池袋をうろついてた。時間は9時ぐらいで、東急ハンズは閉まってる。とくにこれといって行きたい場所もなく、とりあえずまだ閉まらなそうな理由でゲーセン行った。久々のゲーセン。
ゲーセンの一、二階はクレーンゲームが並んであって、海外からのお客さんが多い印象だった。あと、個人の人がやたらうろちょろしてた。テロの下見かよってぐらいうろちょろしてたけど、たぶんエスカレーター探してたんだろうな。わたしもうろちょろしたから、なんとなくそう思う。
それでクレーンゲームであまり欲しいものがないから三階に行った。三階すごかった。
三階は音ゲーのコーナーだったんだけど、明かりは一気に暗くなって、機械の光が彩っていた。
うわ、やべ、すげ。
まあまずそう思うんだな。だって時間は夜の9時過ぎていて、昼間の喧騒とは空気は大違いなのさ。外はお帰りになる人やお酒を呑みにいこうかなって人がいるのに、ゲーセンの音ゲーエリアは違った。
あの、名前はわからないけど、丸いわっかがあって、そこにボタンがついていて、画面の中央からそのわっかに向かっていくなにかをリズムよくタッチするやつ。それをする機械がずらって並んでるけど、人もずらって並んでるの。空いてる場所がない。
スーツ姿でタタッチしている人もいた。横に三人並んでる。たぶん入社式のあとだと思う。いいな。傍目からも楽しそうで、そのノリ、ずっと忘れないでくれと思ってしまう。
いやまあ、ほんと、すごかった。なんというか、夜ならではの自由な空間がひろがっていた。ディスコとか、そのへんの。一人客が多かった。
ただ音ゲーをするためにきて、遊んでいる一人客が多かった。それがよかった。ほんと、みんな目の前の機械と向き合って、手を動かしている。
なんかむしょうに感動したけど、場違いをどこか感じてしまって、下に降りた。職人さんの世界に学生が入り込んじゃったような気分だった。
最近のゲームできないからメダルゲームのコーナーしか居場所がない。