もし、この世のどこかにデータの改竄を仕事にしている人がいるならば、
そこでは改竄屋という商売が成立しているわけで、ここではひとつ改竄屋の立場に立って話をしてみることにする。
改竄屋というのはそもそも改竄の対価として給料を貰う商売なのだから、それが違法かどうかなんてことはどうでもいいに違いない。
転職する?前の会社では改竄やってました、改竄の腕には自信あります!とか言うんだろうか?
いやいや本当にそれが得意でも余所の会社に言えるようなことじゃないし。
どうせ潰しなんて利かないんだから、せっかく辞めたんなら足洗って堅気になろうってのが普通の考え方。
・のり弁
改竄屋が必死こいて改竄業務に勤しんでいるのに、偉い人ときたら自分の手は汚せないらしい。
そんなもん取引先に出して納得してもらえるわけないだろ。まったく何考えてんだ。
事後でもいいから差し替えて作ってやるしかないか。ああ本当に迷惑だ。
逆に問いたい。どこの上司が部下に向かってどれそれ改竄したまへなんて間抜けな指示を出すだろうか。
部下に給料分きっちり働いて貰うためにそれなりの負担を強いるのが上司というもの。
そのために権限があるのだからやり方なんていくらでもある。要は自分に責任が及ばなければいいんだから。
・バレたら誰が責任取るか
並の改竄屋は悪いことと知っていて紙の上で改竄するが、究極の改竄屋は自分の記憶を自分の都合のいいように改竄できる。