一巻で「竜王の吐息」を消しきれなかったのは、それが超火力だからという理由では全くなく、
一粒一粒が全く別の魔法として独立している10万3000粒の魔法の奔流だったから。
それに対して幻想殺しが一つ一つの魔法を順々に打ち消そうとして処理落ちしてしまった。
フィアンマの右手も同じで、あれは「相手の戦闘力に対して最適な力を自動で組み上げ攻撃する」能力だったから、
幻想殺しに対して最も効果のある「竜王の吐息」を模した攻撃が放たれた。
一方通行の黒翼を消し切れなかった説明はないが、それまでの設定であの黒翼というのはAIM拡散力場、
すなわち「学園都市中の超能力者が無意識に垂れ流している微量の超能力」を凝集したものであることが明言されているので
つまり、幻想殺しが相手の能力を消し切れない条件は能力の強さよりもむしろ質的な部分であって、
そういう弱点を突かない攻撃なら、作中基準で相当強い魔法も含めて今までにいくらでも打ち消してきている。
だいたい、幻想殺しってのは上条の右手に本来宿っているすげー凶悪な何かを封印し続けるために宿ってるはずだが、
そいつが一方通行の黒翼ごときより弱いってことはいくらなんでもないだろう。