昔から、褒められたくて褒められたくてどうしようもないたちだった。とにかく褒められたい。褒められないと、私の頑張りになにかしてもらえないと、自分のできることが、特技だと思っていることが、ひどく無価値なものに思えてしまう。さらには、時たま声をかけてくれる、褒めてくれる人々のことばはすべてお世辞で、自分のしていることは本当はだめだめで、そりゃ褒めるところがないのだからふだんは誰も声をかけてくれないのだな、などとまで考えてしまう。
こどものころ、私が褒められるためのハードルはえらく高かった。
私はなぜか、ある程度の勉強や、ある程度の頑張りができるこどもだったからだ。
たとえば、いつもテストで90点を取るこどもが100点を取ったところで、いつもよりすこし点数が高いだけなので、それだけ「すごい」と思ってもらえる幅が狭いのだ。「この子はいつも高い点をとる子だからね」で済んでしまう。
それに比べて、万年赤点をとっている子が100点を取ったとなれば、もうそれはお祭りである。誰もがすごい、よくやったねと褒めてくれる。ふだんからその子にとっての100点は「起こりえないもの」と認識されているから、突然起こったとんでもないサプライズに、ごほうびなんかも出てくるかもしれない。
こどものころの私は、それがひどくうらやましかった。点数が取れない、頭のよくないこどもになれれば、あの手この手でおとなが私を構い、そしてものすごく褒めてもらえると本気で思っていたくらいだ。こどものころ、しんどくなったときの私の口癖は「あたまがわるくなりたい」だった。この話をすると、思い上がっているんじゃないかとか、性格の悪い人間であるとか、そういう印象を持たれてしまうと思うのだが…それだけ、私にとって、たくさん褒めてもらえるということは大切なことだった。ふだんから赤点をとったことがないことや、志望校に推薦で受かったことや、卒業するときに主席をとれたことなんかは、私にとって大した価値を持たなかった。おもっていたより、褒めてもらえなかったからだ。きっとすごいことじゃないのだ。こんなことより、あたまのわるい子が頑張った方が、何倍も価値があるのだ。人から褒められることでしか、自分で自分のしたことに自信が持てない私は、本気でそう思っていた。正直、今でもときどき、疲れた時なんかに、そんなことを考えてしまうことがある。
だから、できる子が「できる」ことを、あたりまえだとおもってしまいがちであるし、そういう子は、影に隠れてしまいやすいのだと思う。褒めそやして持ち上げる必要がないからというのもあるかもしれない。
私はそれがとても悲しかった。
もしあなたが、こどもに接する親であるとか、親戚であるとか、先生であるとかなら、私のような、褒められることを忘れられてしまったこどもを、たくさん褒めてあげてほしい。
その子は、もしかすると、私のように、自分に自信を持つ過程で、人から褒めてもらうことが必要な子かもしれない。
褒められたくて、でもおもうように褒めてもらえなくて、まわりの普通の子の方が自分よりも何倍も価値をもっていると思っているかもしれない。
できない子をのばすために、たくさん褒めてあげるのももちろん大切だと思うが、私のようなこどものことも知ってほしいと、そう思う。
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わかるわ ほめるわ 毎日おつかれさま!
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やけに絡むねえ。
早く死ねばいいのに お前にできることは死ぬことだけだよ
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あらあら怖いわねえ。
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https://anond.hatelabo.jp/20171220223819 元増田の話とは少し違うんだけど、 自分は100点を取ったときだけ褒められて、98点だと怒られる、みたいな環境にいた。 褒められるには努力して、完璧に...
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すごくよく分かる。自分も他人から褒められたくて、褒められるために頑張った。褒められそうなことは、他人の仕事を奪ってでも自分でやり、褒められることを独占しようとすること...
昔の自分を見てるようだわ。 親に一切感謝する必要はないから、もう親に褒めてもらったり支援してもらう事を一切期待しない人生を送ってください。 親がしてくれなかった事を誰かに...
よく書けたね。うまいよ。上手にまとまってる。愛に満ちた日記だね
ありがとう。
なぜかこのタイトルを見た瞬間に見スチルの声で「ほめえ~られえ~たいい~あふれーるーおーもーいいを~」ってのが浮かんだ
褒められるとその人を警戒して嫌いになる子供だったので褒められたい気持ちが分からない…。増田はきっと自己評価が高いんだね。それだけの自信を身につけるに値する努力をしてき...
自分で自分を褒めてあげましょう (自分で自分を褒めることを教えましょう)
優れている人間を褒めることはなかなかできないものじゃん?
自己顕示欲を拗らせた結果、創作の世界に足を踏み入れた人間は多い ただし「万年赤点の子が100点を取る」以上に並々ならぬ努力が必要になる諸刃の剣でもある その覚悟があるならば、...