引っ越した先の学校などで「放射能がうつる」とひどい言葉を浴びせる人たちがいることが信じられない。
日本は広島、長崎の原爆投下によってたくさんの人が被爆した国だ。
それでも懸命に生きて、家族を持ってきた人がたくさんいる。
もしかしたら、自分や仲良しの友達が被爆者○世かもしれない可能性だって十分ある。
なのによく平気で、そんな酷い言葉を浴びせられるなと思う。
私は小学校三年生の授業で被爆者かなにかの勉強したときに母から聞かされて知ったけど、
「お前は何も症状がでていないのだから、あんまり人には言わない方がいい」と言われた。
当時はいまいち分からなかったけど、私はその言いつけをなるべく守った。
そういう人はたくさんいるはずだ。
被爆者手帳をずっと隠して生きてきて、死んで遺品整理の際にはじめて家族が知ったという話も聞いたことがある。
今は移動手段も豊富で、長崎、広島で生まれて全国各地に引っ越すことも容易。
被爆者○世となる人は全国に何百人という規模に収まらないほどいるだろう。
「放射能がどうの」なんて言った人たち自身や親戚が被爆者○世である可能性は十分あるのだ。
たまたま生まれた時代に起きた事故だからって、そんな言葉を浴びせる人が本当に信じられない。
原爆、原発、それらに関する言葉のナイフで人を傷つける事件をみる度に心が痛くなる。
もっと優しい心や受け入れる心を持てないのだろうか。
もっとみんな、うまくやれないもんだろうか。