「男女に友情はあり得ない。なぜなら男は女を恋愛対象としてしか見ないから」と言われると凄い違和感がある。
自分は男で、かつてとても仲の良い女友達がいた。その子とはもう疎遠になって、
彼女が結婚して出産したみたいな話を地元の知人から又聞きする程度の関係にはなってしまったが、
中学時代、同じ趣味友だちだった二人の関係はどう考えても「友情」としか言いようがなかった。
確かに多感な時期だけに、自分たち二人よりも周囲がその関係を恋愛だと勘違いして
囃し立てられたり、あるいは何の権限があるのかクラスで目立つタイプの女子が
関係を問い詰めてくるという面倒事に巻き込まれることはあった。
(後で知ったが、その問い詰めてきた女子は自分のことが気になっていたらしい)
その仲の良い女友達とは、同じに将来の夢を語りあったり、悩みを打ち明け合ったりしていたし、
同性の友人のように固い絆で結ばれていた、と自分は信じている。
ただ、高校の進学先が違ったことと、自分が東京の大学に進学したことから、
必然的に関係は(まだFacebookができる前だから)疎遠になっていったけれど、
それでも少なくとも年に1,2度は会って話をする機会があったし、
彼女に初めて彼氏ができた、と報告されるときは自分のことのように嬉しかったし、
その彼との関係が破綻しかけたときは心の支えになったり、求められたらアドバイスをしたりしていた。
周囲からは「悔しくないの?」と煽られたりしたこともあったけど、
当時は心の底から「いや全然」と思っていた。それは今でも変わらない。
ただ、彼女が自分に対して恋愛感情がなかったのか、と問われれば、
自分には分からないとしか答えようがないが、恐らく全くなかっただろう。