今日、嫁さんの両親と話して思ったけど、
業界外の人(つまり一般の人)と業界の人との間に根本的な誤解があることが、
この問題をややこしくしているのかもと思った。
一番の誤解ポイントは「サノケンは自分の手を動かしてデザインを作っている」ということだ。
案件の規模にもよるが、
基本的にAD(アートディレクター)と言われる人とデザイナー(手を動かす人)が二人三脚で作る。
(場合によっては、その上にクリエイティブディレクターと呼ばれる人がつくこともある)
実際の形を考えたり、造形を作り出したりするのはデザイナーの仕事だ。
そのひとつとして、アイデアのざっくりとした方向性をADが出して、
具体的なアイデアはデザイナーがたくさんだす、みたいなやり方がある。
その場合、基本的にデザイナーが考え、ADがそれを見てダメ出しとか、次の指示をする。
そのデザイナーが具体的なものを持ってきた時点で模倣が起こったのではないか。
そうなってくると、たくさんパクリが出てきたことも頷ける
そしてまた、オリンピックのロゴは別問題だと考えることもできる。
あの規模のでかい仕事だと、本気でがっつりサノケンが入ってやるに決まってるからだ。
おそらく、自分で手を動かすこともあったのではないだろうか。
むしろ、オリンピックロゴ以外は、ある程度デザイナーに任せていたのだろう。
寝る間もないほど多忙だと思う(僕のいる弱小デザイン会社ですらそうなのだから)。
ゆえに端々まで監督出来ず、今回のようなことが起こったと思う。
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僕は、そういう業界の話も知らないくせに自分の知識だけで勝手に決めつけて大きな声で発言している人たちがいることに、なんだかなぁと感じるのである。
フランスパンの素材無断使用ならまだしも、 「BEACH」みたいなのですらデザイナーが勝手にやったことだって言うのなら、 アートディレクターって、他のデザイナーの成果物に判子押す...