2015-06-13

夏草の匂いがする。

蒸し暑さが草木の青臭さを引き立たせる時期がやってきた。

この時期になると、10年前のあることを思い出す。

当時大学のテニサーに所属していたおれは、この時期は田舎合宿へ行っていた。

昼は適当に練習、夜はアホな飲み会を繰り返すゆるい合宿である

最終日の飲み会ともなると、コールの飛び交うバカ騒ぎはヒートアップし、

白目むいてバッタリ倒れる奴。ゲロまみれのやつ。トイレで失禁したまま寝る奴などが続出した。

そんななか、おれと友人は2階のベランダタバコをふかして酔いをさましていた。

くだらないことを話していると、なにやらすぐ外に人の気配がする。

なんだろう、友人と目下の暗い茂みに目を凝らすと、男女がまぐわっているようである

青姦だ。

友人と静かに興奮して観察を続けると、どうやらその男女はサークル生意気な後輩とひとつ年上のマドンナであるしかった。

ああ、あの美人で明るいマドンナ先輩が小癪なガキにはめられている。

おれたちはタバコが短くなるのも忘れ、はがゆくも黙って行為を見つめるしかなかった。

しかし、友人はおもむろに立ち上がり、ズボンを下げてフルチン状態になった。

そしてちんこに手を添え、放尿をはじめた。さっきまでガブガブ飲んでいた酒による水分が勢いよく放たれ、大量に青姦カップルに降り注ぐ。

気持ちよさそうな友人の顔は、お前もしろと促していた。無論応えた。

二人の男から放出された小便は、外灯の光を受けきらきらと輝き、あっけにとられた男女をピンポイントに直撃し続けていた。

おれたちは、小便の出きらないうちに部屋に駆け戻り、たまら爆笑した。痛快とはこのことだった。

結局この事件のあとに何か変わったことが起きるでもなく、ただ自分性癖に小さな影響を及ぼしただけに終わった。

おれの思い描く理想性的シチュエーション

それは、夏草薫るこの時期に、女の尿を顔いっぱいに浴びながら自慰をすること、である

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん