ソープのお姉さんにお世話になった。
正直な感想は、「ああこんなものか」という呆気ないものだった。
左の乳首を舐めまわされつつ亀さんをも刺激されながら、なんだ手の方がずっと気持ちいいじゃん、俺は早漏だと思っていたけれど、意外ともつもんだなあと、ベテランみたいに悟りすました態度でベッドに横たわっていた。
上に乗ってもらっても、みずから突いてみても大きな感動はなかった。
俺は以前、童貞を守り抜く決心をした、とか、ソープへ行ったら負けかなと思ってる、なんて文章を増田に投稿した。
鼻の穴を広げながら荒い息遣いでパソコンの検索画面にかじり付き、本日のおかずを精選したら、かわいいアイドルの写真をアップで広げて、全身をつまびらかに観察し、この子とエッチする自分を想像力でもって創り出す。
仮の世界でふたりが同時にイクまさにその時、現実世界の俺はテッィシュペーパーに夢を放出するのである。
童貞を卒業したって、その営み(妄想ともいう)はけっして変わらない。
童貞でなくたって、想像力を駆使すれば、心はピュアな童貞でありつづけられると俺は信じている。
おっぱいは触ったらとろけちゃうくらい柔らかいんだろうな、舐められるのは昇天しちゃうほど気持ちいいんだろうな、あそこの中はどんなホールにも負けない精巧な作りになってるんだろうな、なんていかにも童貞らしい夢想が途絶えても、たとえば純粋無垢なナントカちゃんと一緒にSMプレイをするなどの夢は、童貞でなくたって見つづけることができる。
童貞ってのは、挿入したら失われるものじゃないんだよ。 挿入してから、折に触れ「ああ、おれはもう童貞じゃないんだな」と振り返ることで、徐々に童貞を失っていくものだ。 お前が...