精神保健福祉手帳持ちとして、就活をしている。これで実感するのは、内因性の精神疾患には世間は冷たいということだ。
多くの人は精神病というのはストレスがあって発症するものと思い込んでいる。それは一面として真実である。が、それだけではない。精神病には心因性と外因性と内因性の三種類があり、過大なストレスなどによって発症するものを心因性、患者の脳疾患などが原因として発症するものを外因性、そして、外因性でも心因性でもないものを内因性という。
だが、前述の通り多くの人は精神病はストレスによって発症するもの、すなわち心因性だと思っている。これが就活をしていると如実に現れる。精神障害者はストレッサーを上手に避けて自己管理すれば、健常者と同等に働けるものだと思われているのだ。つまり、面接で自らの発症原因、ストレッサー、再発要因として考えられるストレスを説明することを求められる。それらが会社によって配慮し避けられるものであれば、採用しましょうということだ。
しかし、私の場合は外因性であることを強く疑われた統合失調症だ。原因となったストレスなどさっぱり心当りがない。で、検査をしてみて脳疾患などではないことがはっきりしたので、内因性ということになる。私の診断書に書かれる発祥の経緯は、不明、の一言だ。
だから、面接でこれこれこういうことを避けてくれれば、私は普通の人として働けます、などと言えない。
言えないのが正直なところであるが、それをやっていると面接が通らないので、私が病気になったストーリーを考える。これが更に誤解を招いていくことは承知の上で。
精神疾患には心因性がある。ストレスなどで発症することがある。が、それだけではない。外因性、内因性がある。外因性はまだ原因がはっきりしているが、精神科医たちが何十年も診察、研究をしていてなお、内因性という原因不明の領域が残っている。
そんな奴コントロール出来ないのだから雇えるわけがない。そういう現実的な意見は充分わかるので私は嘘をつく。私にも自分の病がコントロール出来ない恐怖を抱えながら。でも、こんな不誠実なこと、誰にも言えるわけがない。だからここで言いたい。
ごめんなさい。