2013-09-07

ジョジョABSが顕にした「中古市場は新作ゲーム潤滑油」という理屈の闇

ジョジョABS発売されましたね。そして今の日本市場にしてはかなり売れてましたね。

でもなぜか中古買取市場ダダ下がりですね。

なぜ下がったのか、という部分については個人的にはどうでもいいのですが、

この現象が中古市場を語るときによく言われる、


中古を売った金で新作を買っているかゲーム市場にとって必要だ」


という言い訳をぶっ壊してしまったと思ってる。

事実として「中古を売った金で新作を買っている人」というのは沢山いると思う。

ただ、それでも俺は中古市場を「存在するのは仕方ない」とは思っても「ゲーム市場必要だ」とは思えない。

今回の現象を見ればそれははっきりわかる。


なぜ中古市場暴落たか、まず一つ目の理由は「沢山売れた商品だから」だ。

大量に買う人がいればそれに比例して中古市場に流入するソフトの数も増える。

そうすると需給バランスによって中古商品の価格は下がる。

大量に廉価の中古存在すると新作商品は売れにくくなる。

新作ゲーム市場に短期的な害を及ぼしているのは誰も否定はしないでしょう。


二つ目の理由は「売りが売りを招くネガティブスパイラルが起こったから」だ。

中古市場というは売る側にとっては資金回収の手段だ。

自分がいずれ売ろうと思っている商品の買い取り価格暴落してると知ったら

焦るのは当然だろう。

そこで考えるのは、「中古買取価格暴落すると必然的に販売価格暴落する」という理屈

殆どゲーム市場顧客が理解していることによる「一旦手放して安くなってから買い戻そう」ということだ。

結果、売り急ぐ顧客殺到し、ごく一部で始まった買い取り価格暴落が全国に及ぶこととなった。


原因は何かというと、ゲハネガキャンがどうのとか、ゲーム内の課金の仕組みがどうのとか

そういう上っ面の話ではないと俺は考えてる。

根本的な原因は、


殆どゲーム市場顧客にとってゲームはもはやフルプライス価値が無いものに成り下がっている」


ということだ。

フルプライスから買い取り価格差し引いた「実質支払金額」の分の価値しかないと、ほとんどのゲーム顧客が思っている。

そしてその価値は出来るだけ貶めた方が自分が得をする、ということも理解している。


こんな意識ゲーム市場を回すのに不可欠な存在になってしまっているんだから、そりゃゲーム市場落ちぶれますよ。

国内市場しか戦えないようなソフトはこれからどんどんそのクオリティの向上率が停滞していくでしょう。

だって客が渋ちんしかいねぇんだもん。

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