2013-05-29

まおゆう」読んでみた。

内容は「アーサー王宮廷コネチカットヤンキー」とありがちなRPG批判と

よくあるVIP小説を足して3で割ったみたいな感じ。

読後の素朴な疑問としてまず思ったのは「魔法のある世界地球経済学は通用するのか?」ということ。

魔法エネルギーはどこからくるのか(マナとか?)、とか地球物理学が通用するのかとか、

生命を支える仕組みは現実と同じなのかどうかとか。

物理システムでさえ互換性がないのなら、地球経済学は向こうの世界ではほとんど役に立たないものになる可能性が高い。

まあ、たぶん通用しないと思う。

ルーラが使えただけで世界経済は全く違ったものになるだろうから

(参考:テレポート理論と実際 by ラリー・ニーブン)

たとえば魔法エネルギーを使えば、永久機関も作れるかもしれない。

でもこの小説の主眼はここにはないだろうな。

まおゆう」は経済学の考え方を利用したメタRPG文法による古典RPGのリビルド作品、

かなりのパート経済学歴史の説明にさいている。

でも経済学の話が本当に必要だったかといわれるとそうでもない。

でも経済の話を抜きにすると、「バイキンマンアンパンマンお金をもらって街を襲ってました」

という話くらいの内容になってしまう。

後半に物語圧力はどこから働いているのかという謎も結局はわからなかったしな。

ビルド目的なので結局は1周して同じ着地点にしかならないというのも残念だし。

魔法の国が消えていく』みたいなロジカルファンタジーのほうが僕は好きかなあ。

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