2011-11-28

http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2011/11/post-372.php

 ですが、それだけではないと思います。今回の圧勝のもう一つの要因は「余りにもお粗末な敵失」でしょう。民主自民の既成政党の動きは、例えばアメリカティーパーティーに対抗している民主党(米)とは比較にならないほどの低レベルでした。

 まず、橋下新市長が「どうして日の丸君が代にこだわったのか?」という戦術を全く理解していないという「大バカ、大間抜け」ぶりにあります。あれは非常にシンプル戦術なのです維新の人たちは、別に戦前日本に戻したいわけでも「たちあがれ」的な形で高齢者カルチャーに寄り添いたいのでもありません。

 そうではなくて「日の丸君が代」で攻めれば「敵はきっとイデオロギーから反発して感情的になる」だろうというのが彼等の「狙い」なのです。そうして「庶民の生活レベルの話や、大阪全域の経済再建」などの実務的な、具体的な政策論を説く代わりに、イデオロギー的な橋下批判に彼らが専念すれば「シメシメ」という作戦です

 イデオロギー的にカッカすることで、「反独裁」とか「反ファッショ」などという絶叫しかできない場所に追い詰められ、それが正義だと我を忘れた「反橋下」陣営を見ていると、中間層は選挙戦の展開を見ながら、これでは自分たちの民生向上にも閉塞感打破にも「全く役に立たない」という風に見てしまったわけです

 こうなると完全に橋下氏の「思うツボ」です。一旦自分たちがモメンタムを獲得してしまえば、反対派が「反独裁」を叫ぶということは「漠然と橋下支持を固めた中間層」に対して「お前たちはバカだ」と見下しているということになり、「叫べば叫ぶほど票が逃げていく」無限の循環に陥るからです。まんまと罠にはまったわけで、以降は全く勝負にならなかったのです。弁解の余地はありません。

橋下が本当にそんな戦略をとっていたかはさておき、敵失の分析妥当な所だと思う。

日の丸君が代」なんて、大半の有権者にどうでもいい部分に彼らは拘りすぎた。

もっともあれは「黙認される公務員サボタージュ・命令違反」の象徴だからどうでもよくはないんだけれども。

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