まずは、ご冥福をお祈りします。
鍵っ子歴12年になりますが、出崎監督の名前を見ると、感慨深いものがありますね。
というわけで評価してみます。
さて、表題における二作品ですが、正直私自身の評価はそんなに高くないです。両方とも70点ぐらいかな。
当時の2ちゃんねるのスレも、「まあ金返せとは言わんけど…」的な評価が多かったです。太鼓とかツッコミどころはありましたが。
で、私が評価したいポイントですが「原作を知らない一般人が迷い込んだ場合も、70点ぐらいの点数がつく」って所です。
映画ってのは、わざわざ金払って見るものの割に、何も知らない人がフラっと観に来るの場合が意外とある、ってのがテレビとの違いです。
そういう人達にも映画代分ぐらいの、70点ぐらいの満足を与えられるってのは、なかなかできるもんじゃないと思いますね。
正直、このAirもCLANNADもかなりアクの強い原作です。原作を友人に勧ようとも思わないです。
でも、CLANNAD観に行った後、これなら大丈夫かなと思って、原作を知らない友人と観に行った結果「結構感動した」と言う評価でした。
あのアクの強いCLANNADがです。いあまあ、我々鍵っ子にとって、あのアクの強さが病みつきなんですが。
そして、アクの強いもんなだけに、映画という短時間の枠内で一般人でも観られる内容にすると、普通だったら原作大崩壊してしまうところです。記憶にありますよね。アレとか。
ところが、マニアでもだいたい70点をつけられたのは、どうしてか。
分析するにマニアがスクリーンで観たかった要所要所をちゃんと映像にしたからだと思います。
この作業、おそらくアニメに限らず映画化で、一番の悩みどころであり、一歩間違うと映画が失敗してしまう所です。
安定してこの作業ができる人材ってのが、いかに貴重だったか、って事が言いたい。
はっきり言って、アニメ映画って観点でもAirよりCLANNADよりおもしろい作品は山ほどあります。
けど、それらの映画、何も知らない友人と観に行って、お互いそこそこ納得して帰れるかって言ったら、疑問符だと思います。
損をする人を最小限に抑え、安定した仕事ができる。プロフェッショナルという言葉がこれほどふさわしい人もそうはいないと思いました。