2020-12-21

マヂラブの真価

昨日のM-1で、マヂカルラブリーはアホみたいな床滑りで優勝した。

これで世間脳筋野田クリスタルが考えたギャグマンガ日和漫才、動きだけが面白いしゃべらない漫才評価されたと思うだろうし、これからもそのイメージが付き纏うのだと思う。

しかし、彼らの真骨頂は、実は高学歴芸人村上と、学歴の代わりに芸歴を積むことにした野田クリスタルが織りなす知的しゃべくり漫才的な会話にある。

大宮劇場では漫才の合間に、彼らのトークライブが開かれているし、ラジオでの彼らの会話は漫才に遥に勝る。

彼らの会話は普段からしゃべくりであり、トークライブラジオでなんと1, 2時間単位漫才をやっている(かのように聞こえる)。

最近野田クリスタルテレビ前で喋るようになったので、記者会見やひな壇で村上沈黙していることが多いが、マヂカルラブリーの会話の面白さはこの村上が握っている。

野田クリスタル天才的なイメージ先行の発想を、ロジカルシンカー村上文脈を補いながら野田説明させ、笑いに誘導する。

ツッコミ視聴者代弁者である村上の正確で鋭く賢いツッコミ一般人を代弁するだけでなく、聴いている者の知的レベルを引き上げ、どうしようもなく気持ちよくさせるのである

しか誘導されたかと思えば、なぜか唐突野田クリスタルに振り回され、ちゃぶ台を返され、最終的には彼らの漫才を見ているように「馬鹿馬鹿しくて最高に面白い」に帰着する。

この人たちはM-1世間に知られて、もう一度別の形でも売れるのだと思う。

自分関西人で、中川家のような正統派漫才が好きだし、M-1では芸術作品かと思えるような新しいしゃべくり漫才テンプレートが生まれることを望むんでいるので、マヂカルラブリーの優勝は予想だにしていなかった。

売れるとすればラジオ芸人劇場営業評価される芸人として売れるのだろう、彼らの会話を体現たこの難しい形の漫才大衆には理解されないだろう、と思っていた。

事実漫才ではない面白くないと石を投げられ、まだまだ世間からの怒られが発生している。

まあこれでいいのだと思う。定義とか堅苦しいことをを考える前に、ストレスフルな今は「漫才かどうかはわからんが、死ぬほど笑った」が必要で、彼らはこれに答えた。

  • 金属バットはなんで決勝いけへんの?

    • ちんちんとかいってキモいからファンの固定票が少ない

    • 朝日系列の敵だから

    • 今年はシンプルに準決勝と敗者復活の出来が悪かったと思うよ 敗者復活はくじ運がでかいが 昨年のワイルドカードでの圧倒的勝利を見るに普通に人気投票で復活するんじゃないかと思っ...

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