2017-09-25

せむのせむは許せる理由

アイドルマスターSideMを、サービス開始から細々と続けている。

といっても最初チュートリアルの途中でエラー、途中でエラーといった感じにろくに繋がりもしなかったので、サービス再開してからユーザーのようなものだ。

で、最初は声もなかったアイドルたちに徐々に声が実装され、CDシリーズも出た。私も周りのPも大いに沸いた。

ああ、本当にアイドル達はCDを出せたんだ、と喜ぶ一方で私には懸念があった。

メタ歌詞がすごく多い。

JupiterドラスタST@RTING LINEはまだふわっと関連キーワードが出てくるくらいだ。だがそこからメタが留まるところを知らない。

たとえば他に初期の曲だと筆者は想エタなんかが大好きだ。でもそれもメタい。

パスポート」はピエールを想起させるキーワードだろう。それはいい。パスポートなんて歌詞として普遍的ワードだ。歌う人物の実際の渡航歴は関係なく使える。

でもタイムカードて。タイムカードて。

ランティスCD購入者アンケートに「メタくない歌詞の、あの世界で歌っていると思える曲を増やしてくれ」と書いて送ったこともある。結果はお察しください。

メタ歌詞乱舞にがっかりしている人を見ると二言目には「キャラソン嫌いなんか」と言ってくる人がいる。

キャラクターソング自体は大好きだ。遡ればシャーマン比較最近ならバスケ部員など、いろいろ聴いた。

ただ、彼らはアイドル。客の前で歌うことが生業なのだ。そんな彼らはなぜか目の前の観客ではなくて次元の向こうのP(ユーザー)に語り掛けてくる。

それでも、こういうキャラソンなんだよと思うことができれば納得できたかもしれない。

が、ゲーム内寸劇を見るに、どうあがいても我々の住む現実で発売されているCDと彼らが作中の仕事で歌っている曲が同一なのだ

舞台袖のPを見るな!観客を見ろ!客に届けてなんぼのアイドルが内輪で完結してんじゃねえ!

と思ったことが一度や二度ではない。

で、こう言うと確実に「現実アイドルだって自己紹介曲歌うじゃん」と返ってくる。

うん。多少は歌うだろうさ。

でもAKBチームBが延々と『チームB推し』だけを歌い続けるか?

嵐が延々と『A・RA・SHI 』だけを歌い続けるか?

んなこたぁーねーだろ。

そもそも自己紹介を通り過ぎて内情丸出しの歌がとても多い。

これもまた、「Pに向かって歌ってないかこいつら」と疑念を持つ要因になっている。

ここで表題。せむのせむ。正しくはS.E.Mの『Study Equal Magic!』。

この曲はもうメタ中のメタ、完っ全に前職ありきの歌詞だ。

教師の三人が、自分担当教科を交えて授業を展開していく。

これは許せたのだ。というか、「S.E.M、こんな曲をもらえてよかったね」とすら思った。

何故か。前職ありきでありながら、この歌詞は確実に観客の方を向いているのだ。

S.E.M、特に言い出しっぺたる硲さんの目的は生徒を導くこと。若者情熱を持ってもらうことだ。

まり彼らの主たるターゲット層は学生。せむのせむは、そこにがっちり嵌った歌詞なのだ

彼らが観客に向かってしたかたこと。それを実現させる曲だと思った。だからメタくても好きになった。

※ちなみに、同じCDに収録されている∞ Possibilitiesともども、S.E.Mの通常雑誌を読むとより楽しめると思う。

メニュー雑誌→通常号→Vol12でどうぞ。情熱ポーズもここが初出だ。

だらだら書いてきたが、何が言いたいかというと、ちゃんと客に向かってる曲が増えるといいね、ということだ。

そういう意味ならカフェパレカフェパレ(これはタイトルもまんま『Café Parade!』だ)なんかもすごくいいと思う。

せむのせむが観客に授業をする自己紹介曲なら、カフェパレカフェパレは観客をもてなす自己紹介曲だ。

観客への向き合い方が窺い知れる曲っていいよね。

  • sideMのキーワードから遡って今さら読んでるけど頗る同意だわ。 キャラソンもいい。ソロとかはその路線で正解だったと思う。 でもアイドルとして活躍している彼らの曲を聴きたいんだ...

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