2017-02-03

左遷先で狂い咲いてる人がいる

職場左遷されてやってきたおっさんがいる。便宜上増田さんとよぶ。

増田さんはすごく素敵な人で、増田さんのことを考えると、はればれと自由気持ちになる。

今日はなんだか自分にはなんの価値もないような気分になっているので、必死増田さんのことを考えている。

さっきも書いたけど、増田さんは左遷されてやってきたおっさんだ。

かつては現場最前線バリバリやってたらしい。けど私は知らない。

私が知ってる増田さんはすでに、文房具の補充とかしているおっさんだった。

増田さんは毎日オーバーオールで出勤する。

理由はわからない。

でも増田さんの席はなぜかけっこう偉い人の近くにあって

高そうなオーダーメイドスーツ部長

ルブタンハイヒールがお似合いの女性部長と同じ空間

オーバーオール増田さんが座って仕事してると

偉い人のほうがギャグに見えるので、ちょっとのしい。

増田さんは優しい。

たとえばこんなことがあった。

私がちょっとやらかししまって、オーダーメイド部長に報告しなきゃいけないとき

ミスっちゃいまして…報告用紙どこでしょう」と増田さんに聞いたら

「だいじょうぶ。私が一緒に謝りにいきましょう」と言うのである

増田さんが一緒に来てくれても何も大丈夫じゃない。

でも増田さんはマジで一緒に来てくれて、うしろで「はい、がんばって!」とか応援してくれた。

部長は「お、おう」となっていた。


最近気がついたのだが、業務的な共有事項が貼り出される掲示板

増田さんはひっそり壁新聞を貼っている。

その掲示板ほとんど誰も見てないんだけど、

増田さんはそこに日々感じたよしなしごとを連載しているのだ。

あれは増田さんの掲示板だった。そう気づいてから毎日チェックを欠かさない。

そんな増田さんだけど、左遷が決まってから1ヶ月は無気力のものだった。

死んだ魚の眼をしてデスクトップを見ていた。

今までずっと遅く帰ってたから家に帰っても何をすればいいかからない。

暗い部屋でもひとりでぼんやりデスクトップを見ていた。


……みたいな増田さんをときどき想像することがある。

本当はどうだったのか知らないけど。

辞令を聞いて増田さんはどんな気持ちだったんだろう。


50近くにして閑職につかされて、掲示板コラムを連載したりしている増田さんは

もうどう見ても最高に負けてる。

でも同時に、増田さんは無敵だなあと思う。

みんなが必死に落ちないようにしているところに落とされ、

置かれた場所で狂い咲いている増田さんは、無敵だ。

増田さんを落とした人の視界に、狂い咲いている増田さんが入ることは

きっともうないんだろうけど、

増田さんはもはや別フィールドで戦いはじめてしまっているから、

この職場の誰も増田さんに勝つことはできない。

増田さんがいるから、私は来週もきっとやっていける。

どうか良い週末を。

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