2014-05-21

マンガみたいな事件

喪服の死神しろ、今回の片山ゆうちゃんにしろ、経緯を知るにつれ「マンガみたいだなあ」と思ってしまう。マンガを選択したのは、俺がマンガ好きだから映画でもドラマでも小説でもいいんだが。

その思った理由は、本人が「自分がこうなった原因は分かっている」と主張しているからだ。自分はどういう人間で、だからこういうことをしてしまうんだと、あまりにも明確に決めてしまっている。自らをキャラクター化しているというか。「あたしってー天然ってよく言われるんだー」と同じような嘘くささを感じる。

物語はどんな犯人にも犯行に向かわせた原因と、それにそった性格を与えられ、最終的には回収される。でも現実ではもっと理不尽に、もっとまらない理由で犯罪は行われ、物語破綻しているものなのだ。こういう言い方をすると誤解を招くかもしれないけど、たいていの犯罪者普通だ。

彼らは普通になりたくなかった。自分警察検察世間翻弄して嘲笑う頭の回転が早い犯人。なぜならこれこれこういう過去があって、こういう性格からです。

そう自分で思い込んでしまうと、そのキャラ設定にあった行動をしなくてはいけなくなる。具体的に言うと、同人誌即売会脅迫文章を送らざるをえないし、河川敷スマホを埋めざるをえなくなってしまう。

そして警察には、頭の回転が早い犯人翻弄される愚かなキャラクターを当てはめてしまった。泥臭くて時代遅れ自分を追い詰められるはずがないという、単一キャラクター設定しかし残念ながら、人はそんなに単純ではなく、集団ならなおさらだ

彼らの物語を断ち切ったのは人数の力である物語では、自白強要する愚者が他方で賢者であるはずがなく、分析プロ尾行プロと泥臭い時代遅れキャラが同居することもない。現代警察物語が成り立たないほどのチートだと思う。監視カメラのせいでミステリーがやりにくいったらない。

他人のキャラクター勝手に設定して失敗する人は多いだろう。自分の決めたキャラクター設定から外れた行動をとれなくて損をする人も多いだろう。今回も、警察検察冤罪を作り出す悪の集団だとキャラクター設定して恥をかいしまった人もいるだろう。つまりである

ごめんなさい。

  • 自分はこういう性格だから、あれはできない、これはできない、うるせーわ。 あれもこれもやったらいいだろうよ。そしたらお前は今まで自分で思っていたのと違う性格になってるんだ...

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