2013-11-09

子宮頸がん検診

20歳喪女

から無料検査を受けられるクーポンを支給されていたので病院に行く。

処女だし受ける必要ないよなー、と最初は行かないつもりでいたのだけど、母が「せっかく無料で受けられるんだから受けたほうがいい」と強く勧めるので、「じゃあ…」という感じで重い腰を上げ足を運ぶ。

番号札を取り、呼ばれるまで待つ。待ってる間スマホで「子宮がん検診 処女 必要性」と検索してみる。すると、知恵袋なんかが出てきて「処女であったとしてもがんである可能性もあるので経験の有無に限らず受けるべき」という内容の回答を何件か見かけ、そういうもんなのかー、と考える。そんなこんなしているうちに番号を呼ばれ、クーポン保険証を出して、書類を書いてくださいと言われる。現在飲んでいる薬はあるか、煙草は吸っているか妊娠しているか、最終生理はいつか、など紙に書き入れる。そこに経験あり、なし、という項目は無かったのでやはり関係なく検査はするんだなと勝手解釈する。

しばらくして名前を呼ばれ、問診室に入る。椅子腰かけ看護士さんに性交渉したことがあるかどうかを聞かれる。性交渉って言い方うけるなーと思いながらバカ正直に「いやー、ないですね…」と答える。すると、「無い方は、大丈夫だろうということで、こちらのクリニックでは検診対象外となっております」と告げられる。「あ、そうなんですか…」「はい。あちらの部屋で子宮頸がんの説明を先生にしてもらい、お帰りいただきます」「はい…」という流れで、医者がいる部屋に移動して、子宮頸がん資料が入れられたクリアファイルペラペラと捲りながら説明される。あんまり真面目に聞いていなかったから断片的にしか覚えていないけど、「子宮頸がんは基本的には性交渉によって感染します(つまりお前は圏外)」だとか「癌ができる場所は個人によって異なる」ということなどをつらつらと語られる。最後に、「あなた経験がないということで、検診なしで大丈夫でしょう。いつかパートナーができてそういうことがあったら検診に来てください」とめちゃくちゃオブラートに包んだ言い方をされる。いや、たぶん一生ないんで大丈夫です…という気持ちとなんで男の医者産婦人科医者が男なんてけっこうあることだろうけど)にこんなこと言われなきゃなんねーんだよ…どうせ喪女だよ、誰からも好かれず20年間生きてきてんだよボケが…つーかせっかく来たんだから適当でもいいから検診してくれよ…などと心の中で纏まりに欠ける悪態をつく。

説明が終了し、待合スペースに腰かけているとすぐに受付に呼ばれ、クーポンが返却される。

死んだ目で「ありがとうございましたー」と言いながら、クリニックを去る。

帰り道、自転車を漕ぎながら少し泣く。

昨夜股をいつもより念入りに洗浄したり毛ってそのままでいいの? と悩んだり脱ぎやすいようにスカート履いてきた自分愚かすぎる、と。お前、検診できる段階にいませーんwって感じ。

というか、クーポンと一緒に送られてくる書類に、「処女検査しなくて大丈夫です」的なこと書いてよ!

完全に無駄足だった。自分喪女加減を部外者に広め、そして「誰から必要とされたことがない」という普段目を逸らしている事実を突き付けられ虚しくなるという。消えたい。

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