2024-07-25

臨終

都内病院看護師をしているものです。

先日、患者さんが病室で息を引き取りました。ご家族に囲まれながら、亡くなりました。

五三歳の男性で、末期の大腸がんでした。

入院中、ご家族はよくお見舞いに来られていました。男性独身だったようで、お見舞いに来るのは高齢のご両親と、ご兄弟、それに親戚らしき中年の方も数人お見えになっていました。

病室からはよく、励ましの声が聞こえました。

「まだまにあうよ」

「はやくおうちにかえろう」

「こんなところでしぬのはゆるさない」

当然、ご家族男性の命が残り少ないことはご存知だったと思います

それでも、賢明に語りかけていました。

男性精神的に不安定だったのか、「帰らんと言ってるだろ!」と何度か怒鳴っていたのを憶えています

「もう、放っておいてくれ」とも言っていました。

しかし、ご家族訪問を止めることはありませんでした。

いよいよという頃になると、ご家族男性を家に帰したいと、医師相談するようになりました。

ところが、本人が頑なにそれを拒んだのです。

あいつらの言うことは絶対に聞かないでくれ」

先生には、そう強く訴えていたそうです。

ご臨終の日。

男性家族に囲まれながら、ベッドに横たわっていました。

かろうじて息をしている状態で、既に会話は無理でした。

病室には、ご家族だけを残して、最後時間を過ごしていただきました。

たまたまわたしが病室の前にいたときです。

病室からこんな声がしました。

「まにあわなかった」

「このできそこない」

「こんなはずかしいしにかたしよって」

「せっかく、おのぼりさんになれたのに」

ぺッと音が聞こえました。

後になってご遺体確認したところ、お顔に唾のようなものがかかっていました。

あのときわたしはこの人達に関わってはダメだと、そう思いました。

  • これどういう意味?🤔 ↓ 「せっかく、おのぼりさんになれたのに」

  • 犯人はこの中にいる!

  • 多分、亡くなった患者さんは四天王の中で最弱の中ボスだったんだと思う。 仲間が死んで、他の中ボスたちは悲しくてやりきれないんだけど、ついついいつもの習慣で死んだ仲間をヘイ...

  • どういう教義の宗教なんだろう

  • え、もしかしてこれ、いわゆる洒落怖ってやつ!?

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