2024-06-15

ぬるいお茶が好き

作り置きのおかずを客が取るスタイル大衆食堂が近所にある。

テーブルには箸や調味料と一緒に湯呑とお茶の入ったやかんが置いてある。やかんの中身は麦茶だけど、その麦茶がぬるくて飲みやすいのが好きだ。

昼食時にしか利用したことが無いので推測だが、昼の開店時にやかんで沸かした麦茶を濡れ布巾の上に置いてそのまま放置した物だろう。

夏に熱いお茶は飲みたくないし、さりとて冷房の効いた涼しい部屋でキンキンに冷えた飲み物も飲みたくない。お茶や水に氷まで入っている物など以ての外だ。炎天下の屋外なら氷で冷えた飲料もありだが、そうでないなら胃腸を冷やすので健康に悪い。

飲食店提供される飲み物は、たいていが熱すぎるか冷たすぎるかの両極端だ。それが客に対するもてなしだと思い込んでいるのだろう。雪の降り積もる冬だったり汗の滴る炎天下だったりでもなければ、その必要は無いのに。

人類ヒートポンプ発明して冷蔵庫が普及すると、冷たい飲料は客に対するもてなしとして重宝されてきただろう。そして、「あの店でも導入されたからうちの店でも導入しよう」、「氷水を客に出さないなんて、今時ありえない」といった具合に普及したことだろう。

熱い飲み物にしても同様だ。魔法瓶電気ポットだったりお茶専用のディスペンサーだったりと、やりすぎだ。

電気やガスを大量に浪費して、火傷の危険のあるほどに熱いお茶下痢を誘発する氷水を作り出すなど無駄の極みだ。

ジュースビールにしても同様だ。

せっかく果汁のたくさん入ったジュースでも、氷で冷やしてしまったら味も香りも損ねてしまう。温度は味や香りと密接にかかわっており、冷たくしたら感覚器官の働きも鈍くなるので当然だ。

ビールだって元々は常温で飲むものだ。凍り付く直前まで冷やしたビールをありがたがるなんて、実はビールの味も香りも好きではなく、アルコール炭酸摂取に付随して冷却による胃腸のショックを楽しんでいるだけではないだろうか。

SDGsの叫ばれている今こそ、お茶に限らず、ぬるい飲み物の魅力を見直す好機ではなかろうか。

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