恥の多い人生だった。ていうか注意欠如由来の恥の多い人生だった。
あまりにも注意欠如が多く、長年ADHDを疑ってきたものの、なんとなく病院に行く勇気が出ずに生きてきた。
多動がなかったので信じたくなかったというか、あくまでグレーゾーンだと思い込もうとしていたというか。
しかし30代に乗ったあたりからぐっとより一段階無能になった実感があり、勇気を出して仕事の後も開いているメンタルクリニックの戸をたたいた。
テストとかするのかな、何を聞かれるんだろう…とびびっていたのとは裏腹に、簡単な質問と木の絵を描くやつだけで「まぁADHDでいいと思いますよ」みたいなふわっとした診断が下った。
わかってはいたけどショック…という思いとこんな簡単にいいのか…?という思いとで複雑だった。
巷で流れるADHDの薬の効果と副作用の噂がどちらもちょっと怖かったのだ。
噂では頭の中のノイズが消える代わりに、アイデアのようなひらめきが一気に消えるとか。
長年の趣味として同人活動をしているので、人生の数少ない楽しみともいえる創作活動ができなくなるかもと思うとあまりにも寂しい。下手の横好きのくせにね。いっちょまえにそんなこと不安になっちゃって。
でも試して合わなければやめることもできるというので、とりあえずはいったん試してみることにした。
そんで診断された後になんか帰る前に採血してください、と言われたので採血した。
採血の結果は二週間後にわかりますからと言われ、なんの結果?と思ったけど聞かなかった。どうせ二週間後にわかるし。
処方されたのはストラテラというやつ、二週間。
あなたに魔法をかけてあげる 4日間過ぎちゃったーとお医者様に言えば、はいはいと、なれた手つきで再発行してくれますわ たとえ受診してから14日後に、4日過ぎちゃったーと言っても...