2023-02-24

anond:20230224144717

早まった一般化 (hasty generalization)

詳細は「早まった一般化」を参照

A「私が今まで付き合った4人の男は、皆私に暴力を振るった。男というもの暴力を好む生き物なのだ

Aの発言は、少ない例から普遍的結論を導こうとしており、早まった一般化となる[注 2]。仮に「男というもの暴力が好きなのかもしれない 」と断定を避けていれば、その発言帰納となる(帰納演繹ではないので、厳密には論理的に正しくない)。Aの発言反証するためには、暴力が好きでない男の存在(ある男は暴力的でない)を示せばよい。Aの発言は、「1は60の約数だ。2も60の約数だ。3も60の約数だ。4も60の約数だ。5も60の約数だ。6も60の約数だ。つまり、全ての自然数は60の約数なのだ」と論理構造は等しい。

この種の話法例は容易であり「ある貧困者が努力により成功した」「ある障害者努力により成功した」などの論調により統計的検証を待たずして命題として認証される誤謬の原因となる可能性がある。ある貧困者や障害者が「努力」を要因として成功したとしても、それは問題解決にとって論証的に有効提示となりえるかどうかは分からない。都合の良い事例や事実あるいは要因のみを羅列し、都合の悪い論点への言及を避け、誤った結論誘導する手法は「つまみぐい (チェリー・ピッキング)」と呼ばれる。また、極稀な例を挙げ、それをあたか一般であるように主張することもこの一種となる。

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