とにかく季節をアプリシエイトするだけで生きていきたいんだ
夏はいいよな
昔の夏のことは正直ちょっと考えたくねえ なぜなら俺は、エアコンが大好きだからだ
暑さによるマイナスをゼロにする、ってだけじゃないんだエアコンは 独特の趣がある
秋の涼しい日に感じる涼しさと、エアコンの風に当たって感じる涼しさ 絶対別種なんだ そんで、どっちかが明確に勝ってるわけではないんだ
ということは、深いんですよ趣が
控えめにきかせた自室のエアコンもいいが、やっぱり一番いいのはコンビニとか公共施設ですげーガンガンかかってるエアコンだよな
陽炎が見えるくらいのクソあっつい日に、セミの声なんかを聞きつつ、死ぬ!死ぬ!と思いながら歩いて、激烈エアコン空間に入る あの瞬間なんだよな 結局あの瞬間が俺にとっての夏なんですよ
セミの声だってなんなら消えるんだ 外の熱気と、建物内部の人工的な冷気 ああ〜たまらん
クソあっつい自室に帰ってギエーとか言いながらエアコンをつけ、部屋の温度が徐々に下がっていくのを感じる瞬間なんかも悪くはないんだが、やっぱりあの、チョー冷えた空間にはいる瞬間のインパクトには勝てねー
それならいっそ、もうエアコンないと無理だぞゾーンに突入する寸前の、汗かきながら部屋で逡巡してる時間とかの方が愛おしいわね
そんで秋なんだよなあ
夏これ一生終わらねえだろ、この量の暑さがどっかに消えてしまうはずがない、と8月くらいには思ってたのに、なんかいつのまにか、嘘みたいに涼しくなっていて、金木犀なんかの香りも漂ってきて、あきらかに夏ではないふうの空模様、妙に晴れ渡ったあの感じになってくる
あの時期の、シンプルな解放感、さらば酷暑!っていう嬉しさと、謎の焦燥感 あれなんだ
俺はあれが一番好きなんだ
土曜の朝9〜10時とかに家出て、ジミだからどこに咲いてるかわかんねー金木犀の匂いがどこからともなく漂ってきて、気温は快く、空は秋晴れ、最高、でもこう、胸がギュッとなる感じがある あれなんですよ
なんなんだアレまじで 俺がおかしいのか?
俺がおかしいのかもしれないな
俺がおかしいんですよ