ダルイゼンは存在するだけで人間社会に害を成すのかもしれないけれど、彼がそういう存在に生まれたことに罪はないです
それを言ったらコロナウィルスにだって罪はないだろう、と言われそうですが、コロナウィルスには自我が確認されていないのです
もしコロナウィルスに自我が発覚したら、人間社会はコロナウィルスを抹殺するための建前を用意したことでしょう
なぜなら人間が自我を認めた存在を殺すことには建前が必要で、それは何故かと問われれば自我のある存在を無為に殺す行為は道徳や倫理といった人間社会の維持システムに対立するものであるからで、要するに人間のエゴを際限なく認めていたら社会が維持できないからこそ建前を糊塗する必要があるのです
魚類には痛覚があるとも言われていますが相変わらず生でも捌かれていますし、牛も豚も見るからにそれなりに賢いのに屠殺されます
それは人類の生命活動の為には止む無し、という建前への合意が世界的には多勢を占めているからです
つまり、ダルイゼンがプイキュアに倒されたのは「ダルイゼンみたいな存在が在ると人間社会にとって迷惑だから」、という人間のエゴによるものです
それをプイキュア制作陣は「自己犠牲からの脱却/自我の確立と自尊心の目覚め」みたいな意識高い演出で見事に視聴者を欺いてみせたつもりなのでしょうが、私は騙されませんよ