2021-01-16

算数教育における「みはじ」テントウムシが広まりすぎている件

 丸を三つに分けて道のり速さ時間関係を求めるやつ通称みはじについての話をしたい。

 自分田舎子どもたちの勉強の面倒をみている(教師でも塾講師でもない)。そこでの子どもたちを見ただけなのでデータとしては不十分だが、みはじを知らない生徒はほぼいない。とりあえず速さや割合問題に当たったら例の図をかいて考えている。生徒たちにとって、みはじは速さの問題特効のツールなのだ

 かつて自分はみはじ否定派だった。そんなもの使わなくても答えは出るし、加速度運動だと使えないし、必要のないものだと思っていた。そのため、速さを教える時もみはじ図を使わずに教えていた。

 しかし、教えていくうちに自分はみはじ肯定派に変わっていった。少なくとも小学生にとっては、みはじはある程度必要ものだと考えるようになった。

 自分小学生のころにみはじを教えられた。現代小学生と同じように、速さの問題をうまく解けるツールとして例のテントウムシを書いた。それを使うことによって速さの問題を解くことができた。

 中学生くらいまではテスト用紙のはしっこにテントウムシを書いていたと思うが、高校以降は書かなくなった。みはじの図よりも等式をそのまま変形した方が手になじむようになって、みはじから「卒業」した。

 小学校の段階では等式の変形を大々的に扱うことは少ない。割り算の導入で九九の裏(3×□ = 15の□を埋めていく問題)を少しやる以外は、ほとんど教えられていないのではないか。そのため、中学生以降は当たり前であるx = vt を変形したらt = x/v が出てくることも、小学生にとっては当たり前ではない。それを教えるために苦心した結果がみはじ図だろう。

 みはじの図は、比例関係をある程度よく表した図だと思う。これのおかげで助かっている子どもはかなり多いのではないか。いつかは卒業していくものとして、それらを教えることは問題ないと思う。

 

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