涙があふれた。映画館から出て、それでも余韻がすごくて近くのベンチでただただ座っているしかなかった。
しばらくして小説が出ているんだったと、映画館からほど近い地元のデパートの本屋で隈なく探したけどなかった(同じように恐らくミッドナイトスワンの小説を探しているような女性をみかけた)。その時は元国民的アイドルが主演してるからって、結局は話題性に乏しいと判断されてそもそも入荷してなかったのかなと思っていたのだけど、重版出来ときいて、あれは本当に売り切れだったのかもとおもった。
映画を観た後、CMやyoutubeのPVを観るとまた涙があふれてしまう。
正直映画は、序盤の物語のテンポが早く、合間合間端折られているようでよくわからない部分もあった。
それでも涙があふれてしまった。
なぜだろうとやっと今考えてみて、それは不器用な人物ばかりなのだけど希望の光がある人がいる一方、ひたすら報われない人がいて、その対比があまりにも残酷だったからではないかとおもう。
「なんで私だけ…」
そのことばは悲劇のヒロインが呟くうすらさむいセリフじゃなかった。
リアリティある魂のさけびだった。
これはいうまでもなく草彅剛の圧倒的な説得力ある演技のたまものであろうと思う。
前々から草彅剛の演技はすごいって聞いてたけど、それを初めて実感をもって感じた。本当にすごい。
ポリコレ棒が振りかざされる昨今、この作品がどう評価されるのか全くの未知数だが、私は大切にしたい心にいつまでも残る映画だと思っている。
予告の長いやつ見たけど、すごかった。 映画見たい。