鳥害増田を見て思い出した。
3年前、家の戸袋にムクドリが巣を作った。
それまでも家の周辺でムクドリはよく見かけていて、夫婦で餌をとっている姿を可愛いねなんて言っていた。
ある日寝室の戸袋(雨戸は閉めっぱなし)にガサガサ、コツコツと音がしていた。巣を作っていた。
数日後、蚊の鳴くような声で雛の鳴き声が聞こえてきた。
ヒヨ、ヒヨって小さい声が可愛くて、こんな所で生命が!とかはしゃいでいた。
それから1週間ぐらい経って、はしゃいだ事を後悔した。
糞糞糞糞糞糞糞うるさい。ヒヨ、なんてものではない。ギャーーーーーー!!!!!!!って鳴く。
ムクドリは成長がめちゃくちゃに早い。ある意味早く巣立つのでこれが救いなのだがもう本当にうるさい。
あと何故かきっかり朝6時20分から鳴く。まだ寝とるっちゅーねん。
夜は7時ぐらいまで鳴く。セミみたいなただの騒音と違って、会話がある。会話を感じる。うるさい。
ダニが湧く。
もう家中にダニが湧いた。気づけばいつでも腕にダニがよじ登っていた。
腕にダニがいない時でも全身に虫が這っているような気がしてノイローゼになった。
ありとあらゆる場所に防虫スプレーをぶっかけては粉のようなダニを拭いた。億、兆、もっとかな。遠い気持ちになった。
困り果てて害鳥駆除を頼もうとしたんだけど、怪しい所しか出てこないし値段も結構お高くて……。
なんでも卵の時点では殺してもいいが、産まれたら殺しちゃダメらしい。
駆除には色々申請が必要らしく個人で出来るようなものではない。
そんな事を調べている間に、鳥はでっかくなっていた。巣立ちの時が近づき、羽ばたきの練習をしている音がした。
もういっそさっさと巣立ってくれ、と日々騒音、ダニと戦いながら過ごした。
巣立ちの日、庭から戸袋を眺めていた。親鳥が向かいの屋根から呼んでいる。
がんばれ!と祈った。もはやこの祈りは当初の生命がすごい!とかではなくさっさと出ていけ糞!という感情でしかなかったが。
おずおずと順番に糞鳥が出てきて、よくやった!みたいな会話をして飛び去っていった。感動的だった。ダニが消えたので。
(ムクドリの血を吸うダニだから鳥が居なくなるとダニも自然消滅する)
それからというもの戸袋はガムテープで塞いであるのだが、未だにガムテープを剥がそうとしている音が時たまする。
ムクドリは害鳥 果実を食い荒らしていくクズ 見かけたら殺意が湧いてくる
新しい歴史を創始するところだった。 anond:20200814125215