拝啓 あなたが会社を去って早くも一ヶ月が経ちました。新しい会社はどうでしょうか。きっとそれなりに苦労されたりもしていると思いますが、会社というのは良いところも悪いところもあるから、とにかく頑張っていてくれたらいいなと思います。
私があなたから勝手に離れてからは早くも半年以上が経ちました。最初の頃、私は本当にこれでいいのかという思いでいっぱいでした。その後はずっと後悔をしていました。最近は一年前の頃を思い出しています。あの頃は本当に大変だったけれどとても楽しかった、あなたもそう思ってくれているといいなも思います。
あなたと私は一言で表せる関係でも、他人の理解を得られる関係でもなかったけれど、あのころ二人きりでよく話していたようにかけがいのない関係だったと思います。あなたもそう思っていてくれたらいいなと思うけれど、これは自信がないかな。もしそう信じていて違ったら泣いてしまいそうだから。
だから勝手に語ります。あなたは私にとってかけがいのない人でした。運命の人だとか言うつもりはありませんが、たった一人の同族で、たった一人の理解者でした。私はあなたに多くを求めず、あなたもまた私に何かを求めず、ただあるがままお互いを感受することができる、この世でたった一人の人でした。
私は今、恋をしています。もちろん結構歪なやつです。私の立場が歪だから当然そうなのだけれど、相手の立場もとても歪で、時に全てが通じ合ったかと思えば、相手の何もかもがわからない、そんな恋です。
あなたには相手が誰か想像できるだろうから気持ち悪いでしょうね。でも、理解できない相手がとうしても欲しくなる、そういう恋もありました。
あなたと居ればこうはならなかったでしょう。もっと楽しく人生を過ごせていたと思います。私達には理解できない感情と考えが世の中には満ちていて、それらからつまはじきにされる自分を見るたびにひどく孤独を感じます。そして、こんな時あなたが居ればどんなに良かっただろうと考えて柄にもなく涙が溢れてきます。
あなたともう一度会えたら、理解し合えたら、世界でたった一人の同胞として抱き合えたらどんなに幸せなことでしょう。たった一日だけでもいい。あなたが欲しい。
叶わない夢を手に入れるために、きょうも私は生きています。
「かけがい」(二回)のアホくささがアホ女らしさを出してていい感じっすね その調子