2019-05-21

anond:20190521094519

うーん。一個前の増田だけど、俺は「性/生殖」の話はしたが「性愛」の話はした覚えがないなあ。「性/生殖」に絡むパートナーシップ(すなわち1対1の子作り関係)と、育てる-育てられるというコミュニケーションからまれる親子の情的な何か、が「家族」と言われるものの原点と思ってるし、そこに「愛」なるものが入り込む必要はもちろんないと思うね。その点は同意するよ。


そして、性も愛も親子の情も全部一緒くたにぶちこんだのが近代家族像であって、それが近代国家が求めた社会の最小単位だった、というのは確かなところだよね。だから近代制度規定する「家族」なるものがそういう近代不自由さを背負っている(だからそんなものにこだわる必要なんてない)という元増田の話は、実は俺は結構もっともな意見だとは思ってる。ただ、現行法の下にある現在「家族」の姿全てが、近代国家が求めた(つまり新たに作った)「家族」像かというと、必ずしもそうではなく、そこにはもう少し古い時代から伝わる「家族」の姿が入り込んでいるだろうと思うし、それはそんな簡単に変更できないと思うんだよ。だからこそ、「同性」によるパートナーシップを結ぼうとする人々が「結婚」という形式にこだわったからといって、必ずしも近代的な結婚制度に囚われた迷妄とかではなく、もっと古い時代から伝わる「家族」の姿を踏襲することにこだわっていると捉えてもいいんじゃないかと思うのだ。

それはなんというか、「自分背中を任せられるあったかい生き物に寄り添い、寝食を共にすることの喜び」みたいな、そういうもの。「結婚」って、赤の他人との間でそういう「家族」を作る契約じゃん? 「新しいパートナーシップ」とやらは、そういうものすごく原始的私たち感覚に、本当にちゃんと寄り添えるのだろうか? そこを疑問に思うのだ。

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          • 横だけど 家族というものが共同体の基礎となっていたというのはそうだと思うんだけど、「性愛に基づいて家族を構成する」というのが極めて近代的発想なんだよなあ

            • うーん。一個前の増田だけど、俺は「性/生殖」の話はしたが「性愛」の話はした覚えがないなあ。「性/生殖」に絡むパートナーシップ(すなわち1対1の子作り関係)と、育てる-育て...

              • 同性婚の話に踏み込むなら、どうしてもそこに性愛の話はからむんじゃない? 例えば江戸時代以前の衆道のように性愛と生殖を切り離せる社会だったら今のように悩む人は少なかったと...

          • パートナーシップ制度の先進的運用が共同体安定のネガティブ要因になるって認識なのは理解しました。 (たぶん信念からして相性悪いけどしかたないし増田は悪くない)   多少横道に逸...

            • 下記箇所について、補足。 多少横道に逸れるけど、前近代の家族観の認識のずれの方が気になった。 今となってはそれが極論に過ぎないという批判も多い お手数だけどこれの根...

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