2019-02-25

地に足をつけて歩くということ

ふとしたきっかけでできた北欧の友人とそんな話をした。

靴の選び方の話からつながっての話だった。

体重を足の親指、小指、かかとに均等にかけるべきだというのが彼のアドバイスだった。

なるほどと思って、その場で立ち上がって自分の足の裏に気を向けてみると、親指にあまり体重がかかっていないような気がしてきた。

そのことを彼に伝えると答えが見えたなと彼は言った。

僕の靴のかかとの外側がひどく磨り減るのも、がに股を何度指摘されても上手く直せないのもこれが原因だったのだ。

さっそくその場で親指にきもち体重をかけながら歩いてみた。

これが不思議気持ちいいものだった。

足の裏が少しくすぐったいような感覚と、理由は分からないけれど満ち足りた気持ちがわいてくる。

彼にお礼を言って、なぜか退職後に一日一時間は体を動かすという言質をとられて通話を終えた。

(国や地域でひとくくりにするつもりはないが、彼は健康に対して意識が高い気がする。…と思っていたが、その後おいしそうなパスタ写真が撮れたので送りつけたら"Why you eating grasses"とチャットが返ってきて食生活については無頓着らしいということが分かった)

それから、歩くことが少し楽しくなった。ちょうどミラーレス一眼を買ったのも理由ひとつだが、週末に散歩がてらカメラを持ち出して、一時間ほど地面を踏みしめながら歩くのが習慣になった。

古い町だし、たくさん被写体があるわけでもない。でも、ここを離れる前に写真に収めておきたいと思ったものファインダーを通して覗き込む。

浜辺に流れ着いた集魚灯や風に揺られてボケナズナ写真を家で整理しながら、考える。そこまで好きになれなかったこの町も、いつか今日撮った写真を見ながら懐かしむことができるだろうか。

彼に仕事をやめる相談をしたとき、彼は人生目的地のある旅ではなく曲のようなものだと言った。いいたとえだと思いながら、どこかで僕の人生は、自分の足で歩く旅であっても欲しいなと思う。

自分の足で、地面を踏みして自分の望むほうへ歩いていきたい。

  • あのさあ 北欧出身の友達を「北欧の友人」とか言うの凄いマヌケだからやめなあ? 白人がタイ人の友達のことを「アジアの友人」なんて言ってるの見たらイラッとすんぜ?

  • 私はオージーの少数民族の友人から裸足で歩くことの良さを教えてもらいましたよw

  • 今まで手で歩いてたの? あと本当に友達なんなら出身国で語ってやれよ

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