「君の名は。」の終盤のシーン。
大人になった瀧と三葉が別々の電車に乗り、たまたまその電車が並行して走り、瀧と三葉の目が合うシーン。
瀧「ずっと何かを…」
三葉「ずっと何かを...」
三葉「探していた!!!」
いやいやいやいや。小学校の卒業式の門出の言葉じゃないんだから。
「頭にずっと引っかかっているが出てこない何か」が見つかった時に、
「ずっと何かを…」「ずっと何かを…」「探していた!!!」って叫びますか?
あまりにも不自然に感じてしまい、テレビで見ている時に吹き出してしまった。
よく「アニメにリアルを求めるな!」というが、僕はリアルを求めているわけじゃない。
わざわざ銃の挙動に突っ込むワケでもない。戦車がどうこうなんて話も、動物の本来の習性がどうなんて話もしない。
フィクションなんだから、出演するオブジェクトは全てその世界観に沿うような動きを取りさえすればいいのだから。
たとえ世界がディストピアになろうが、平安になろうが、中世になろうが、魔法世界になろうが、
人間そのものは不変だろう(細かいコミュニケーションの文化はもちろん異なるんでしょうが)。
どの世界だろうが、人間は、わざわざ用意したような回りくどい言い回しをせず、
その場その場で、今その時の人間の気持ちをぱっとそのまま口にするだろう。
まあ要するに、頭の中で考えて推敲したポエムみたいなセリフより、
そのまま出てきたみたいなセリフの方が多少ダサくてもしっくりきませんか?という話でした。
映画内でキミキミ言う度に不快な感情が沸き立った。