働かざる者食うべからず、働かずに金や地位で金を生むだけの奴らは社会の邪魔だ。
そう言ったのはどっかの時代の真っ赤な頭の共産主義者だったとか。
そんな事は置いといて、俺たちは最低の人間かも知れない。
俺はエンジニアにも単純労働者にもなれてないまま経営者の指示通りに彼らに鞭を振るだけの仕事をしている。
表面上は必死に頭を下げて、心の中でも頭を下げて、それでも彼らに報いようとはしていない。
頭を下げて経営者の命令通りの仕様書を押し付けていきゃいい、そんな俺達の態度に経営者はご満悦だ。
辛い。
俺達はまともに生きている人や価値を生産している人間の前に転がった石ころだ。
もっと重たくて鬱陶しくて、相手におんぶ抱っこで押しつぶすような、そうだ、子泣きじじいだ。
石ころ程度の価値しか無く、赤子のようにわがままで、無力な癖に握力だけは鍛えに鍛えた老害だ。
俺達はそこまでして生きたいのか。
生きたいのだ。
生きたい。
何もしなくても生きていけるならこんな事もうやめたい。
だけど俺たち無能が今更ちゃんと働けないんだ。
技術者になれるような知能はない。
肩書以外は何もない。
ただほんのちょっとの肩書きだけで無理やり生き延びているんだ。
ニートが遺伝子が半分一緒だという理由だけを印籠にして実家に居座り続けているのと何も変わらない。
ダニだ。
俺達はダニだ。
でも死にたくはねえんだ。