いったいどういうルートで回収し、どこに持っていくのか気になったので、後をつけてみた。
自分の住んでいる付近をぐるぐる回って集めているだけかと思ったが、そうではなかった。
自分が尾行を開始したときには、手押し台車に大量の空き缶が積まれ、もう回収はしていなかった。
後は空き缶を換金する工場か自分の住処に戻るのかと思って後をついていったが、全然たどり着かない。
空き缶を集めていた彼は、大きな台車ゆえに、途中で何度か狭い通路で車の通行の妨げになりながら、大通りから一本横の、車の通行が少なめで
自転車や通行者が多い道を特定の方向にひたすら歩き、5~6キロ歩いた。もう既に駅を4個くらい通過した。
途中で雨が降ってきたので、諦めて帰った。
ここから推測できるのは、彼らは自分の住処周辺を回って資源を回収するのではなく、他の資源収集者と競合しない地域を探し、
特定の曜日に湧く限られたリソースを回収して回る、Ingressのようなゲームをしているのではないかということ。
空き缶というリソースは資源ごみの日に各家庭の近くの回収所にリスポーンするが、競合となるゲームプレイヤーは多く、先を越されるともう回収できない。
競合が多い密集地域とそうでない地域があり、最寄りの地域の縄張り争いに敗れると、遠くの未競争エリアまで毎回遠征する必要がある。
しかも資源の回収状況はスマホの画面では確認することができず、自分の足で適宜確認、ルート選定する必要がある。