とっくに成人して、就職までしてる身の上でこんなことを思うのは恥ずかしいけど、やっぱり思います。
お祖母ちゃん、お母さんを盗らないで。
ああ、本当に恥ずかしい。でも、思っちゃうんだよなあ。
私の両親は概ね善良だけど、ストレス耐性に難があります。主に自分の親がらみだと、それが顕著です。
だから思春期の色々と問題を抱えてつらかった時期、両親は自分の親を支えることを優先しました。
私はそんなこと言うかって台詞で、同じように自分の両親を優先しないことを責められた。きっと、自分の子どもが自分の味方をしてくれないのが、耐えられなかったんだろうと思います。
私は私より、両親や祖父母を優先しなくちゃいけなかったんです。少なくとも、両親のなかではそうでした。
私もつらかったんだけど。毎日、自殺しようか考えて、一週間に何度も遺書を書いていました。親には死にたいなんて言えなかったけど、あのころ自分が自殺しなかった原因は、運が良かったからとしか言いようがないと思うくらいには、追い詰められていました。
結局、私は両親や祖父母を優先し、自身の健康な心身を失いました。代わりに、家族仲は良好です。
両親は私の体調が思わしくないのは知っていますが、その理由までは知りません。両親はストレス耐性が弱いから、刺激するようなこと、もう言おうとは思わない。話してもどんどんつらくなるだけだと、知っているからです。
ただ、今になっても思うのは、父と母を繋ぎ止めたくて私は心身の健康まで捧げたのに、呆気なくいなくなっちゃうんだね、お母さんってこと。
もう祖父母孝行はしたでしょ? まだ足りないの? また私からお母さんたちを盗るの? なんてこと。
前はちゃんとお祖母ちゃんたちのこと、好きだったのにな。あのころの気持ちなんて、もう思い出せません。
祖父母は何も悪くないのに。私たち親子の間にあったことなんか、まるで知らないのに。分かっていても、どうしても心のなかで責めています。口に出さないのがかろうじての理性の歯止めです。
あーあ、別に特別なことなんか、求めてなかったんだけどなあ。他愛ない日常生活があれば、それで良かったのに。
それもなくなっちゃった。
殺人罪で捕まる覚悟でおばあちゃん殺したいので、居場所を教えてください。