20代男。東京都下に住んでいるが、わけあって熊本の人吉市に戻ることになった。
訳あって心身の調子を崩し、しばらく実家で静養しろということである。
あの地域に数か月滞在することを考えただけで発狂しそうになる。ましてや永住なんて、考えただけで卒倒するレベルだ。
東京には最先端の情報があり、娯楽がある。交通機関も発達している。
そのかわりあるのは醜悪な腹の探り合いと野焼きで汚された空気、そして相互監視と密告だけである。
ゲシュタポみたいな公権力の走狗は存在しないものの、人吉球磨で幅を利かすDQNがゲシュタポの代わりとして制裁を加える。
情報もなく娯楽もなく、交通機関がないためどこにも行けない。その上旧共産圏を彷彿とさせる相互監視と密告、制裁の嵐。
いまもこの文章を半泣きかつ過呼吸状態で書いている。意識もとびとびである。意識ももうろうとしてきた。
もし「一生人吉にいてくれ」といわれたら何のためらいもなく自殺する。
人吉に住むことは死に等しい苦行だ。
さすがにそんなことはないと思いたい。昨今はやりの地方創生政策を鑑みると、「一生人吉にいろ。東京に戻るのは許さない!」となる可能性もある。