ちょっと前に思いついたのだが、STAPの検証方法に、ランダム化比較試験(RCT)と後ろ向きコホート研究のような違いがある気がする。
小保方氏による再現実験がRCTで、資料の精査が後ろ向きコホート。
もちろん完全には対応しないが。
いくら、論文の不備やデータの間違い、STAP細胞と呼ばれる資料のすべてがES細胞であると判明しても、本当にそれ以外の資料でもSTAP細胞が無かったとは言い切れない。
それは、コホート研究でどんなに頑張っても全てのバイアスを排除できないのに似ている。
一方で、小保方氏による再現実験は前向き試験だし、監視カメラをたくさん用意したのは対象の割り付けを厳密にランダム化したかのよう。そして3ヶ月という期間はサンプルサイズを十分大きくしたのに例えられるように感じる。
つまり言いたいのは、小保方氏の再現実験で成功しなかったことの方がはるかに価値が高い、ということ。
出来た、と主張していた人が、十分な時間を与えられても再現出来無いことに意義がある。
もちろん、これすらSTAPを否定するには不十分であることは言うまでもないが。
他人による再現実験に関してはうまい例えが見つからないが、「成功」ならとんでもない価値があるだろうが、
ハーバードであれ誰であれ、もともと出来るとも言っていなかった人が、やっぱり出来ませんでした、と言ったところでそんな再現実験にほとんど価値は無い。
他に無数に考えられる実験方法の微細な違いの全てを検証することは原理的にできない。
小保方氏が再現できなかったこと、ほとんど全ての資料がほぼES由来であること(原理的に100%とは言えない)、ハーバードが再現できなかったこと
どれを最も確からしいと考えるか、