今回のパクリ騒動、個々の事例は別として(管理責任については知らない)、エンブレムに関しては、佐野氏は少なくともパクリでないと今でも考えていると思う。少なくとも、さらなる問題となった原案によって、ベルギーの劇場ロゴに関しては偶然、ということは証明された。
ヤン・チヒョルドのあれは、あの単純構造を見ていたとしても、意識して真似しようとはならないだろう。9つのブロックに分けて幾何
形態でTを図像化すればヤン・チヒョルドのあの形は早い段階で出るし、似ていると思ってもダメだとは思わない。オデンの図像化で赤塚不二夫以降、⚪︎△◽︎はパクリとして叩かれたことがあるだろうか?
あれが今回のオリンピックに相応しかったかどうかはわからない。ただ、想像だが、極めて単純な形でエンブレムを構成した佐野氏が目指していたのはこういう事だったのかなと思うところがある。
最初に炎上したときに、どこかのセブンイレブンが悪ふざけで、オデンでエンブレムを表現していた。なるほど。簡単に真似できる。だれでも、ふざけてそこらにある物で真似して、SNSにアップできる。今回のオリンピックは様々な問題で、人々の心から離れていた。でも、この単純なエンブレムで積み木のように一般市民がロゴを真似して親しみを積み重ねたらちょっと楽しくないだろうか?あのオデンの件でわざわざ公式に問い合わせたら拒否された、と反論もあるだろう。そりゃ、商売だからオフィシャルはダメと言うよ。同人誌と出版社の関係と同じだ。