2015-02-10

そろそろ限界かもしれない

若いころから自分によいイメージを抱いていない。「今ここにいる」ことを赦されるためにはありのまま自分では足りず、有能でタフな人物を演出しなくてはならないという脅迫的な気持ちでここまで来た。

人は意外と簡単に騙される。わたしは気が散りやすくろくに仕事をしていない。頭が悪いのでなんとかこなした仕事の質も低い。それなのに、口先がうまく調子がいいので、上司をだましてつい先日は同期の中でも先んじて昇進まで果たしてしまった。

昇進おめでとうといろんな人に言われるけれど、本当はその地位にふさわしくない。最近はなにをしてもうまくいかず、つらい。君なら大丈夫だと言ってくれる人の期待に応えられない。失望されたくない。能力もないくせに調子にのって恥ずかしい。消えてなくなりたい。

少し休んだらよいのかもしれないが、自分には帰る家がない。子どもの頃、実家でひどい目に遭ってきたので、どんなことがあっても絶対に帰りたくない。貯金はあるけれど、一度立ち止まったらもう二度と歩き出せない気がして怖い。

集中できず、仕事が終わらず、深夜までオフィスにいる。帰宅するのも面倒になる。最後の気力を振り絞って朝方に帰宅して、シャワーを浴びる。いつの間にか独り言自分をののしっている。お前なんかいるだけで気持ち悪いんだよ、なに調子に乗ってんだよ、うざい、死ね、早く死んじまえ!

普段口にしたことのない言葉がすらすらと出てくる。そうしていると少し気が収まって、冷静になった隙に睡眠薬を流し込んで眠る会議がないと朝起きられないことも多いが、フレックスなのでなんとかなっている。

ほんの数日でいいから、何も考えず、何の心配もせずに一日中ゆっくりと眠りたい。そろそろ限界かもしれない。

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